On the way

思いつくまま気の向くまま

明日晴れるかな

もし、明日晴れたらなにをするか 多分空を見上げるだろうと思う 夏の暑さと空の青さにやられてしまうだろう 人生は、テキトーでいいのかもしれない 明日のことは明日が決めるし 足の靴擦れが明日どうなっているかはわからない 縛られるものはそれぞれあるけ…

流れ

人の溢れた構内で、みんなぶつからずに目的の方向へ進んでいく。 魚は身体で水の流れを感知できるから、群れでもぶつからないのだという。 人は、ときどきぶつかってしまうけど、魚と似たような機能を持っているのではないだろうか。 認識力、空間把握力、反…

歴史をつかむ技法 / 山本博文

日本史をざーっと知りたい。 そんな気持ちでネット検索したら、複数のサイトでこの本がおススメされていて購入を決めた。 最初の半分は、歴史学とはなにか、歴史の根拠はどうやって決まるか、ということを中心に。 それこそ「歴史はどのようにそれが史実と決…

明日の子供たち / 有川浩

不思議な感じ。ページがどんどんめくれていく。小説ってこんなに読みやすいんだっけ?そんな感覚が蘇る。決して妥協して選んだ本ではない。もちろん衝動もあったが、むしろ厳選を重ねたつもりだ。 勉強しなければ自分の価値がなくなると震えるほど本気で考え…

何者 / 朝井リョウ

何者になりたいのか 何者になりたがっているのか その問いかけは、決して就活生の専売特許ではない。 この人の小説は、良くも悪くも頭が痛くなるほど強く惹きつけられるということはない、でも不思議な色のドリンクみたいな。 飲んでみたら、たぶんおいしい…

メガネの選び方

「ほんとに君ってよく考えるよね、そこまでっていうほど考えるよね」 先輩にそう言われたとき、批判されているのかなという気持ちが頭をかすめた。 そこが私の性格というものだと思った。 でも、しばらくしてから、 それならば、もうそこまで考えなくても良…

万引き家族

誰が、なにを、罪と決めるのだろう。 たったワンシーンの脇役まで、豪華だった。 少年の、徐々に感じていった違和感を、たしかにそうだろうと思った。 ミキと、リンは、これからどこにいくのだろう。 なるほど安藤サクラは、すごい気がした。 もしかしたらそ…

暗幕のゲルニカ / 原田マハ

最後のページをめくった瞬間、これで終わりなのだと知り、ひとり驚きの声をあげてしまった。 そしてしばらくして、じわじわとこみ上げてきたのは、 ルース、あなたの提案はこれですね 唇の端をあげてにやりと笑う、そういう気分だった。 この本は、どちらか…

空が眩しいくらい青くて、 サマーソングを聴けば、 もう完璧に夏だ。 夏が来るから、 走り出さなきゃ

動き、動作について

鳩の顔をとても怖がる友人がいる。 そう言われてみると、その気持ちもわかる気がする。 でも昨日思ったんだけど、鳩の首の羽根は光に反射して緑に光るのです。 それはとても綺麗。 動くと、そのとぼけた感じがとても可愛い。 前に、ぎょっとした鳥がいる。 …

ひとりごと

考えがまとまってから書くんじゃなくて、 考えをまとめるために書くんだったりするし、 伝えるために言葉にするんじゃなくて、 誰にも伝わらなくても発する言葉もあるし、 どうしようもなく思いつくことを、 ひたすら文章にするときもある。 でもできれば誰…

風土 / 和辻哲郎

道の真ん中で、鳩が佇んでいた。 どうしてだろうと見ていると、そこだけ木のお陰で雨が降らないんだ、それがわかった。 羽根、濡らしたくないよね。 鳩の表情が、なんだか寂寞としていた。 さて、完璧を目指すのをやめて、進み続けることを目指そうと思う。 …

漫画について

ある漫画に、 「天よ 今日を ありがとう」 というセリフがある。 ときどき思い出しては、大きななにかへの感謝を噛みしめる。 昔、手元に持っていた漫画のコラムで、作者がノンフィクションものに弱く(特に野生動物もの)、フィクションは現実には勝てない…

ふと思うこと

不足していることなどなにもない。 良いんだこれで。 なにを不満に、不安に思う必要があるか。 うんうん。 大丈夫。 ときどき、お腹のあたり、すとんと落ちる、この感じ。 そういうとき、私の不安はなくなり、ただ目の前の空だけ見えた気がする。 よしよし。…

玉依姫 / 阿部智里

本を喰らうという感覚を久々に味わった。 八咫烏シリーズの文庫版の最新刊を吊革で知り、早速入手、1日で読み終わってしまった。 前までは、面白い本は進むのが早くてすぐに読み終わってしまうことが惜しいと感じていた。なぜなら、貪るほど面白い本に出会う…

自然を想うこと、自然と思うこと

私はよく、この瞳の瞬きがシャッターになれば良いのに、と思う。 夕暮れの美しい朱色の雲の移り変わりがどこかに残せれば良いのに。 写真を撮れば良いと言われるかもしれないけれど、しかしやはり、レンズを通したものは瞳に映る景色とは異なる。 ただその一…

フンボルト理念の終焉?現代大学の新次元 / 潮木守一(ネタバレあり)

備忘録。※誤り・解釈違いの可能性あり。 ベルリン大学が所謂フンボルト型大学の先駆け。ベルリン大学は、それまでの郊外の丘にある、エネルギーの有り余った青年たちの居場所という大学の立ち位置を変え、都市部の中心におかれた。これは、学生が集まること…

長い旅の途上 / 星野道夫

私がとても嬉しかったのは、星野さんの本の中に武満徹さんという作曲家の言葉が出てきたことだった。 父は武満徹さんの本を持っていて、何度か勧められたことがあり、そのうち読もうと思って自分の本棚に移した、ちょうどそのタイミングで、この本の中でその…

羊と鋼の森 / 宮下奈緒

想像と全く違う物語だった。 本当は、静かに、明るく、美しい物語。心がほっとするような。肯定してもらえているような。深い森の中の、木漏れ日か日だまりのような物語。映画化されるようで、キャストも良さそうだけれども、やはりまずは一度読まないとだと…

言葉にするということ

パソコンのキーボードをタイプするとき、心が落ち着くのはなぜだろう。 スマホで文字を打つよりも、しっくりくるのはなぜだろう。 キーボードを鳴らす音が、耳に心地よいのはなぜだろう。 文字を打つとき、文章をおこすとき、言葉にするとき、気持ちの中のも…

アラスカ 永遠なる生命 / 星野道夫

白いシャガの花の群生は、いつの間にかその姿を消した。 数日前の雨で萎れたのか、気温差が原因なのか、ただそういう時期だったのか、それはわからない。 でも、気づいたことがある。 同じ場所にはハルジオンも咲いていて、あの歌詞に出てきたようには、背は…

広い世界の小さなひろげかた

Green Snapというアプリがある。 インスタの植物版と思って貰えば良い。 なんとこのアプリ、みんなが植物の名前を教えてくれるのだ。 道端に咲く花を撮って投稿すれば、誰かが名前を教えてくれる。 いつも見ていた景色が、変わっていく。 ただの可愛い花が、…

道は開ける / デール・カーネギー

赤い表紙の文庫本。 だいぶ前に読み終わり、今も本棚のすぐ目につくところに置いてある。 なにかに迷ったら、読もうと思ってる。 随分と昔に、同著者の「人を動かす」を読んだけれど、どちらかひとつを選ぶなら、私は本書を強くおすすめする。 とにかく経験…

眠れなくなる宇宙のはなし / 佐藤勝彦

宇宙の本を読もう。 そう思って「宇宙 初心者 おすすめ」でネット検索したらヒットしたのが本書です。 読み始めたとき、語り口が優しすぎるのと、話題が少し古いので、正直どーかなーって思ったけど、読み進めるとなかなか興味深い。 古代から繋がる、人々と…

ネット通販を考える

現代人は忙しい。 買い物をする時間がない。 そう言われるようになったのはだいぶ前な気がするが、私はというと、ずっと無理やり時間を取って店舗に足を運んでいた。 もちろんクレジットカードも持っているのに、だ。 そこには、商品を自分で見て、手に取り…

年度末

春は出会いと別れの季節。 4月始めの日本の慣習は、お米の栽培が由来と昔聞いた覚えがある。 青空に桜が映える。 多くの人が去っていく。 みんなどんな思いで仕事をしているのか、その断片を知ることができた。 「こういう機会に話をすると、もっと話してお…

旅をする木 / 星野道夫

どうしてこの人の文章を読むと、涙が溢れそうになるんだろう。 星野道夫さんという写真家の存在を知ったのは、一昨年の夏だった。 SNSで友人が、没後20年の特別展について「ぜひ行きたい」と載せていて、それを見て1人で特別展に足を運んだ。 そのときの衝…

たくさんの人と出逢う

今まで、読む本は専ら小説ばかりで、随筆や新書は苦手な類だった。 しかし今、ある物事がきっかけで、あらゆることに関心を持つようになり、むしろ新書や随筆ばかり読んでいる。 そのようになってからまだ数冊目だが、小説とはまた違う、奥深さを感じる。 い…

どこにいくのか

職場の飲み会。 とても楽しかった。 最後に上司の言ったことが頭に残る。 自分の人生だけど、人の為に生きるものなんだよ。 私はそれを聞いて考える。 知りたいことは沢山あるし、行きたいところも沢山ある。 でも、生きる場所は常に自分の足が踏みしめる場…

大学とは何か / 吉見 俊哉(ネタバレあり)

今回は主に内容の要約で、感想は少しだけ。 主に本書は大学の歴史とその時代における役割と定義、形態を示してくれる。前半は世界、後半は日本。 まず、大学は中世の都市においてはじまり、建物を持たず、自由に移動できる存在だった。大学は、学生・教師の…