年度末
春は出会いと別れの季節。
4月始めの日本の慣習は、お米の栽培が由来と昔聞いた覚えがある。
青空に桜が映える。
多くの人が去っていく。
みんなどんな思いで仕事をしているのか、その断片を知ることができた。
「こういう機会に話をすると、もっと話しておけばよかったって思うよね。だからね、話しておけ。」
恰幅の良い上司が、優しい顔して言ってくれる。
「この2年間、この職場の技術者の素晴らしさを知って欲しくて、できるだけ直接顔を見て話をして、ときには無理を通してもらって、ありがとうございました。とってもやりがいを感じられました。本当は、もう1年、やりたかったんです。」
そう言う方の顔は明るく、初めてその思いを知り、もっとたくさん話したかったと思う。
みんな必ず、またいつか一緒にお仕事をしましょうと言って去っていく。
その言葉でなおさら、今しかないんだ、と思う。
頭でわかっていても、一期一会ってホントなんだって、強く思う。
今までってどこかでやり直しがきくと思っていたのかもしれない。
でもそれは無理なんだ。
いろんなことが起こり、いろんなことを感じ、考え、そして最後に、桜を見て、肩の力を抜き、ただ美しいと思う。
去年の春とはまた違う、これからを思う春。