On the way

思いつくまま気の向くまま

2019-01-01から1年間の記事一覧

G線上のあなたと私

あーもーすごいよかったんです、ってことを話します。 今日は、朝から帰るまで、昨日撮り溜めしたこのドラマのことが頭から離れなくって、お昼にネットニュースで「最終回、絶賛の嵐」っていう見出しを見てしまい、気になるけどネタバレあるかもだから見ちゃ…

休みの朝

数ヶ月前、上の階にご家族が引っ越してきたらしく 少し前には私の両手より少し大きいくらいのベイビーTシャツがうちのベランダにこんにちはして たぶんそうだろうと返しに行ったら、奥さんの隣に小さい坊やがくっついてて 後ろには、さらに小さい子が動き回…

繰り返すことについて。

昨夜、ふと思ったことをつらつらと。 毎日、生きるだけで、汚してる。 なにをしなくても、髪の毛は部屋の床に落ちていくし、お風呂に入れば、使ったタオルが出てくる。 ご飯を作れば生ゴミと使用済みの調理器具と食器が出てくる。 そして、最初は億劫だと思…

さよならドビュッシー / 中山 七里

帯には確かにミステリーと書いてあったのに、読み始めた頃にはすっかり忘れて、突然火蓋が切って落とされたような瞬間の衝撃で、ミステリーだと思い出した。 濃密な文章だった。 特に、音楽の演奏シーンは畳み掛けるようで、クラシックは全然詳しくないのに…

青の数学2 ユークリッド・エクスプローラー / 王城夕紀

これで終わりかな、というところ。 続いたら続いたで読むんだろうが。 主人公にとって、1番最初の段差、というところだろうか。 手に掴めそうで、掴めない。 毎回違うこの感覚を、一度体験するかどうかで大きく変わる。 今回は、ぐるぐるぐるぐる、同じよう…

息継ぎの方法 10月2日

毎日が必死で泳いでるみたい。 昔から泳ぐのは苦手で、 平泳ぎは遅々として進まず 背泳ぎは楽だが先が見えなくて怖く クロールは全力だからすぐに疲れる。 真っ白な中を、すごいスピードで動くなにかを見ようとして、自分の首の動きが追いつかない。 息継ぎ…

青の数学 / 王城 夕紀

肩が凝った。今日はヒールも履いていた。最後の数段を、一気に駆け上がったような気分と、息切れの感覚。 最初は、背表紙から惹かれた。 つまり、タイトル。 前も書いたかもしれないけれど、フェルマーの最終定理という本(あれは確か小説ではなかった)を読ん…

それでも、日本人は「戦争」を選んだ / 加藤 陽子

お盆のブックオフで見つけて、蝉の鳴き声が終わる頃、読み終わりました。 私は高校で世界史選択なもので、日本史は、特に明治以降の歴史はほとんど知らない。 歴史上の人物も、ギリギリ有名な人は名前を聞いたことがあるくらい。もしかしたら授業でやったの…

天空の城ラピュタ と 天気の子

これはこの2つのアニメ映画を比較しようという話ではなく、単純に、先日の金曜ロードショーで観たのと、映画館で観たことの感想である。 いつもそうではあるけれど、公開中の映画ということで、多分にネタバレがあるのでご注意ください。 天空の城ラピュタ …

ジョン万次郎 海を渡ったサムライ魂 / マーギー・プロイス

先日、ある人との会話で私が、「最近、向上心が旅に出てしまったようだ」と言うと、相手に「案外、本屋に行くと、向上心帰ってくるよ(笑)」と言われて、はっとさせられました。 そういえば最近、本屋行ってない! 思い立ったが吉日、一駅先の本屋さんに向か…

総理の夫 / 原田マハ

突然やってきた夏の暑さに、まだまだ身体が慣れていない今日この頃。 よくよく考えてみると、またこの人の作品を読んでるなぁ、と思った。 そして、この人の言葉には力がある、とも。 ここぞ、というときの言葉の使い方、広げ方、選び方が、本当に「グッとく…

未来のミライ

先日のテレビ放映を見て。 細田守監督の作品は、サマーウォーズに始まって、とりあえず全てに目は通しているが、これは少し意外だったかもしれない。 随分と穏やかな作品を作ったなぁと。 らしいな、と思ったのは、 あの未来の東京駅のシーンと、 最後、時空…

生きるぼくら / 原田マハ

あぁ、どうしてこんなに匂いや景色が、言葉から飛び出してくるみたいなんだろう。 森の匂いや湿度の高さ、やわらかい土と眩しい日差し、そして、おいしいお米。 梅干しのすっぱさも、白ごはんのおいしさも、口の中に広がるみたい。 あぁ、なんて気持ちの良い…

鹿の王 水底の橋 / 上橋菜穂子

かなり前に読んだ作品の番外編にあたるため、また少し忘れていた記憶と向き合いながら本を読む(笑) 母が、とってもニコニコしながら持ってきて早く読むようにと急かすものだから、それより前に一気に購入した本たちより先に読むことにした。 久々の単行本は…

弥栄の烏 / 阿部智里

第1部完結と帯には書かれていた。 最後の、彼の涙が出てお腹にずしんと来る。 先に読んだ人が言っていた通り、前作「玉依姫」を八咫烏の側から見た時点で描かれている。 前作は、途中まで昔の出来事を書いているんだとばっかり思っていたから、途中で奈月彦…

木のいのち 木のこころ 天・地・人 / 西岡常一 他

昔から、宮大工に憧れがあった。 木を扱う職人さんにぐっとくるものがあった。 そんな私の好みなんて知らない友人から、面白いと紹介された本だった。 必要な時期に、必要なものは手に入る。 読み始めた時、そういう気持ちになった。 時間がかかるということ…

オリガ・モリソヴナの反語法 / 米原万里

一気に読めたわけではないけれど、なんとも言えぬ重さがあった。 重厚感のある、読み応えのある作品だと思う。 なにより私は、その時代のロシアのことを知らない。自分の無知を知るのと同時に、静かな好奇心がふつふつと湧いてくるようだった。 そういえば、…

そして、バトンは渡された / 瀬尾まいこ

本屋大賞にしては、静かな物語だと思った。 もっとはっきりしている作品が多いイメージだった。 けど、これはこれで、味わい深い。 本屋大賞は、豪華なフレンチではないけれど、美味しいイタリアンくらいのイメージだった。でもこの作品は、美味しい創作和食…

木蓮

私は知っている あの白い花はしっとりと 太陽の下よりも 夜空の下のほうが 美しさが際立つことを いつか散る儚さが 濃くなった群青の空に映えることを あの白い花は静かに ただそこに佇み 時が満ちるのを待っている

モダン / 原田マハ

彼女の、MoMAに対する愛情が生み出した作品だった。 元々、MoMAで勤務していた著者はMoMAを舞台にした、もしくはそれに関連する作品を沢山書いている。 そのどれをとっても、ああこの人はMoMAがとても好きなんだろう、誇りに思っているんだろうと感じられる…

古く美しきものを求めて / 石黒孝次郎

知り合いの方が、私の大学時代の専攻を知り、わざわざくださった本でした。 単行本で、結構分厚くて、自伝というジャンルをあまり読まないものだから、読み終わるかが最初は心配でした。 単行本だから持ち歩く機会が少なくて時間はかかったけど、読み始める…

ふゆ

昨日はひさびさに、朝、一駅分歩きまして、空気はそりゃあ冷たかったですけれども、これもまたひさびさに、朝の小鳥の鳴き声なんか耳にしまして、こぎみがいいと申しますか、そんな気分になりました。 冬ですから、当然、木々には葉が付いていないものも多く…