ふゆ
昨日はひさびさに、朝、一駅分歩きまして、空気はそりゃあ冷たかったですけれども、これもまたひさびさに、朝の小鳥の鳴き声なんか耳にしまして、こぎみがいいと申しますか、そんな気分になりました。
冬ですから、当然、木々には葉が付いていないものも多くてですね、葉が残っている木には、きっと風で飛ばされたんでしょう、ビニール袋が引っかかっておりました。
日に照らされた道を歩くということは、人間にとって必要なことなのかもしれません。
おかげさまで、少し煮詰まりしていた本を読み終えることができました。
人にはメリハリが必要です。
それは、時間を区切ることではありません。
心で、区切りをつけることなのです。
歩くと思えば歩き、読むと思えば読み、食べると思えば食べ、掃除をすると思えば掃除する。
人は複雑ですが、実はとても単純で、この性質は表と裏で背中合わせしてるのです。
眠いと思えば寝れば良いし、無理だと思ったら、無理しないやり方を探すか、他の道を探せば良いのです。
「人生、なにかやってしまったとしても、大事な芯さえあれば、他のことは後からいくらだって取り戻せる」
昨晩、父から言われた言葉でございます。前にも言われたことのある言葉でした。
冬は、着込まなければ寒いですし、今日だってもこもこのマフラーですけれども、ピシッと澄んだ空気は気持ちが良いではありませんか。だからこそお鍋は美味しいのではありませんか。
わたしは、手先足先を震わせながら、まだしばらくは冬の街を歩くのです。