On the way

思いつくまま気の向くまま

さよならドビュッシー / 中山 七里

帯には確かにミステリーと書いてあったのに、読み始めた頃にはすっかり忘れて、突然火蓋が切って落とされたような瞬間の衝撃で、ミステリーだと思い出した。

 

濃密な文章だった。

特に、音楽の演奏シーンは畳み掛けるようで、クラシックは全然詳しくないのに、さも音楽を聴いていて、次々にその一音が繰り出されていくようだった。

 

なんで、そういう人物構成だったのか、そのくだりは、エピソードは、なんで必要だったのか、最後に全て見えてくる。

あの人物を出した意味は、ここにあったのかと。

 

ミステリーの、ネタバレはしないほうがいいんだろう。

ミステリーと銘打った小説はあまり手に取ってこなかったから、勝手がわからない。

 

ピアノ練習部分、岬の、技術的ななかに知識と感情がうまく絡み合った説明は、ピアノを弾かない人間にとっても美しい言葉の連なりだと思う。

 

ひとつネタバレですが、結局、火事は事故だったんだよね?という…

たぶんそれで合ってるんだろうけど、ざーっと読んだ中ではそれが当たり前の事実のように描かれていて、そこがまずはポイントだったのでは?と内心思った。

 

ミステリーというには、展開が珍しかったような気がする。ミステリーはあまり読まないから、定石というのがあまりよくわからないけど。

普通は犯人を捜すのだろうけど、これは探してはないのだ。

 

なにもかも知った顔をする岬がカッコよくもあり、たまーになんかちょっとだけムカついたりして。

 

事件が起こって、犯人探しもせずに事件が起こり続けるのって、心臓に悪い。

 

でもたぶん、こんなこと言いながら、いつか続編も読むんだろうね。

 

結局、ステキかよ岬、みたいな。笑

 

ところで、iPhoneの超旧式をちょい旧式くらいに機種変更したんですが、手のひらサイズから1.5倍くらい(気持ち的に)の大きさになったので、打ち間違いの多いこと多いこと…

すぐ慣れるかなと思ったら、数ヶ月経ってもまだ慣れません。

時期がしたらサイズ重視で他のスマホも検討しようかな、と思う今日この頃…

雑談でした。

今週もお疲れ様です。