メガネの選び方
「ほんとに君ってよく考えるよね、そこまでっていうほど考えるよね」
先輩にそう言われたとき、批判されているのかなという気持ちが頭をかすめた。
そこが私の性格というものだと思った。
でも、しばらくしてから、
それならば、もうそこまで考えなくても良いのでは、
と思い始めている。
本当は、人々は色んなことを考えて、それ故に誰かに気を遣って、ときに嫌な思いもして、そういう部分が自分には欠けていると思っていた。
だから、いろいろ考えるようになった。
誰かの善意も、誰かの悪意も。
少し、メガネを外したほうがいいかもしれない。
このメガネは度がキツすぎるのかもしれない。
真実を、人と同じように見るためにかけてみたメガネ。
それはただの色メガネだったのかも。
たんに元に戻ればいいってもんじゃないけど、掛けっぱなしも生きづらそうだね。
よく見えたほうがいいけど、度が強すぎると頭が回ってしまう。
ちょうどいい塩梅ってどこにあるんだろう。
私に、度の合うメガネを探し中。