たまらなく大きく
新しいものと古いものの境目はどこにあるのだろう
ときどきふと、そんなことを思う
反対に見えるものは延長線上にあり、
比較対象とならなければ反対にはならない
いつ、新しかったものが古くなるのか
古いものが新しいと言われることもある
直線的か円を描くか
たいていの事象は、螺旋を描いているように思う
わたしたちの遺伝子と一緒
ぐるぐる回っているのに
同じところは通らない
上から見ると同じ場所のように見えるのに
横から見ると重なってはいない
遠い遠い昔から
たった数千年という時のなかで
まだわたしたちは螺旋階段を歩いている
どちらが上か、下かはわからないまま
靴下を履いて
明日というたった一段先の階段に移っていく
この世が何次元であろうとも
平衡感覚は自己流でしかない
新しいものに
不安を抱えるのも
期待を抱くのも
こんなにも簡単で
しかし毎日することは、階段を一段移ること
いのちより長く続く、螺旋階段